同じ被写体でもカメラの設定・レンズの焦点距離やF値・構図などを変更することで違った印象の写真を撮影することができますが、それらの要素に加えて視点を変えることも重要です。
今回は、写真における視点について簡単にご紹介します。
被写体との距離
同じ焦点距離のレンズでも被写体を近い視点で見るか遠い視点で見るかで印象は大きく変わります。
上の作例は焦点距離50mm(35mm換算値)の単焦点レンズで被写体の猫から約4〜5mほど離れた距離から撮影しています。
一歩引いた視点から撮影することで猫以外にも人気のない路地裏・冬の枯れた木・曇り空など色々な情報を感じ取れます。
ただし、多くの要素が含まれるため猫がメインではなく猫と街のストーリーを感じる写真に仕上がっています。
次の作例は焦点距離50mm(35mm換算値)の単焦点レンズで被写体の猫に約0.3m〜0.5mの近い距離から撮影しています。
至近距離からの視点で撮影することで猫の顔を画面いっぱいに写すことができ表情や造形をじっくり見る事ができます。
引きの写真とは違い、全体でのストーリーよりも表情で勝負する写真といった感じですね。
近くで撮影することで迫力や被写体との親密さも表現することができます。
今回、撮影に用いた焦点距離50mmの単焦点レンズは広角レンズのようなパースペクティブを生かした迫力や望遠レンズの圧縮効果など特徴的な写真は撮影できませんが、肉眼の視点に近いので自分の足を使って被写体に寄ったり引いたりすることで視点をコントロールし、同じ被写体でもさまざまな表情の写真を撮影できるのでお勧めです。
アングル
アングルとはカメラを向ける角度のことで向ける角度を変えることで視点が変化します。アングルはローアングル・水平アングル・ハイアングルの3種類に分類できます。
ローアングル
ローアングルはカメラを斜め上に向けて見上げるような視点での撮影方法で、この視点で撮影することで被写体をより力強く見せることができます。
上の作例は大阪にある梅田スカイビルを焦点距離18mm(35mm換算値)の広角レンズで下から見上げるように撮影しています。
この視点は広角レンズの特性であるパースペクティブ効果との相性が良く、ローアングル+広角レンズを組み合わせればビルの高さや迫力をより表現できます。
また看板など街の風景も広角レンズを使ってローアングルで撮影すれば日常とは異なるダイナミックな風景に変化するのでおすすめです。
建築物以外にも人や動物・植物もローアングルから撮影すると生命の力強さを表現でき、美しさをイメージするバラも異なる表情に変化します。
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水平アングルはカメラを水平に向けてまっすぐ前を見るような視点での撮影方法で写真に安定感や日常感などを表現できます。
この視点は人間の目線に最も近い基本のアングルであらゆる被写体に対して使用でき、ナチュラルで違和感のない仕上がりになります。
ただし、水平アングルばかりで撮影すると面白みのない単調な写真ばかりになってしまうので被写体との距離やボケ量をコントロールするなど工夫してバリエーションを出しましょう。
ハイアングル
ハイアングルはカメラを斜め下に向けて見下ろすような視点での撮影方法で広がりや奥行きなどを表現できます。
この視点で食べ物を撮影すると実際にテーブルに置かれた料理を見る視点に近いので自然で全体の雰囲気がわかる説明的な写真になります。
また子供や女性、猫・犬などの被写体に対してこのアングルを使用すると上目遣いでより可愛く撮影できます。
ただし、見下ろす視点のため背景が地味な地面になってしまう欠点もあります。
ポジション
ポジションはカメラを構える高さを表し、ローポジション・水平ポジション・ハイポジションの3種類に分類できます。
ポジションはアングルと組み合わせることでより効果を発揮します。
ハイポジション
ハイポジションはカメラを高い位置に構えて撮影する方法です。
カメラを目線より上に上げて撮影する方法だけでなく、例えば展望台のような高い場所からの撮影もハイポジションといえます。
ハイポジションはハイアングルと特に相性よく、この組み合わせで撮影すれば街並みや風景をより広大に表現可能です。
水平ポジション
水平ポジションはカメラを目線の高さの位置に構えて撮影する方法で一番使用頻度の高い基本のポジションといえます。
ローアングル・水平アングル・ハイアングルの全てのアングルと組み合わせることが可能で、使い分けることでさまざまなパターンの写真が撮影できます。
ローポジション
ローポジションはカメラを低い位置に構えて撮影する方法です。
水平アングルと組み合わせると小さい子供や小動物に対して目線のあった自然な表情の撮影ができ、ローアングルと組み合わせる事で低い位置の草花を普段の状態では見れない迫力ある視点で撮影できます。
地面スレスレの低い位置で撮影する場合、カメラのファインダーを覗くのは困難なのでバリアングル式やチルト式のモニターを使うことをお勧めします。
最後に
視点が変われば、同じ被写体でも印象が大きく変わった写真が撮影できます。
写真がワンパターンになってきたら被写体との距離・アングル・ポジションを意識して色々なバリエーションで撮影して見てください。
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